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第69部・お肌を守る

(2255)帯状疱疹 早期の服薬で後遺症防ぐ 体を温めて、痛み緩和
北國新聞(朝刊)2018年07月01日付

帯状疱疹発症の経緯
 皮膚の表面近くでピリピリ、チクチクとした鋭い痛みを感じた数日後に、強い痛みに襲われる。それと同時に体の左右どちらか一方に帯状の赤い斑(はん)が現れ、水ぶくれも出てくる。帯状疱疹(たいじょうほうしん)の症状である。

 前回の記事で紹介したように、帯状疱疹はヘルペスウイルス3型の水痘・帯状疱疹ウイルスが原因だ。最初に感染した時は水痘(水ぼうそう)が発症し、症状が治まった後もウイルスは体内の神経に潜んでいる。体の抵抗力(免疫)が落ちると、ウイルスが再び活動を始め、神経から皮膚に伝わって帯状疱疹を発症するのだ。

神経と皮膚で炎症

 紅斑や水ぶくれが神経に沿って帯のように出てくることから名付けられた帯状疱疹。多くの人が恐れるのは、その激しい痛みだ。神経と皮膚の両方でウイルスが増えて炎症を起こしているため、痛みが強いという。

 金沢医科大病院皮膚科の西部明子准教授は「少しでも早く治療を始めて、ウイルスの増殖を抑えることが大切です」と強調する。1週間ほど抗ウイルス剤を飲めば症状は軽くなり、必要に応じて痛み止めも使う。水ぶくれがかさぶたになって治るまで2、3週間かかる。点滴でも治療できる。

 薬を早く飲み始めるのは、後遺症である「帯状疱疹後神経痛」を抑える効果もある。ウイルスによって神経が損傷すると、帯状疱疹が治った後もピリピリする神経痛がずっと残るのだ。60歳以上に多くみられ、初期の症状が重いほど出やすいとされる。薬物治療が中心だが、完治は難しい。だからこそ、早期の服薬によって後遺症を防ぎたい。

 帯状疱疹の痛みを和らげるには、体を温めた方がよく、ゆっくり入浴することがお勧めだ。水ぶくれは破れても問題ないが、傷口から雑菌が入る可能性があるので、最後にシャワーで洗い流そう。体を温めるためにカイロや腹巻きを使う患者もいる。「下着の縫い目がこすれて痛い」と訴える患者は、下着を裏返して着ると、痛みが軽くなるという。

水痘ワクチンで予防

 帯状疱疹の年間発症率は50歳以上の日本人では1%ほどで、一生に1度しか発症しないと言われてきた。しかし、西部准教授は「2度目の発症をする患者さんもいます」と紹介する。1度目の帯状疱疹発症によって、再発を防ぐ抗体が体内にできたものの、数十年たって免疫が落ちてしまったためとみられる。

 ウイルスが体内に入ると一生、排除できないが、水痘ワクチンによってウイルスの感染自体を防ぐことはできる。2014年に1〜2歳児のワクチン接種が定期予防接種となり、国や自治体が接種を強く推奨している。費用は無料で、石川県内の水痘の患者報告者は16年は471人、17年は600人となり、無料化前の2割程度まで減少した。16年には、50歳以上を対象に自費で帯状疱疹予防目的のワクチン接種も認められた。

 前回の記事で紹介した単純ヘルペスと同じく、帯状疱疹も免疫を落とさないことが大切な予防法の一つとなる。睡眠時間をしっかり確保し、栄養バランスの取れた食事と適度な運動などで、免疫を高めておくことも大切だ。



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