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第69部・お肌を守る

(2259)わきが 湿った耳あかなら要注意 「汗腺にふた」で臭わない
北國新聞(朝刊)2018年07月15日付

わきが図解
 金沢市内の20代女性は薄着になった夏のある日、友人から「ちょっと臭うよ」と告げられた。毎日入浴して清潔にしているよ、と言おうとした矢先に、友人は「わきがだった別の友達と同じ臭いがする。治療できるらしいから、病院で診てもらったら」と言葉を継いだ。

 わきがとは思ってもなかった女性は軽くショックを受けたが、友人のアドバイスに従って金沢医科大病院を受診した。

ガーゼテストで診断

 女性はわきがを診断するためのガーゼテストを受けた。脇にガーゼを5分間挟み、そのガーゼをビニール袋に入れ、医師がガーゼの臭いを判断する。軽い臭いが感じられたので、女性はわきが、正式な病名では腋臭症(えきしゅうしょう)と診断された。

 同病院皮膚科の牛上敢(つよし)助教は「わきがを診断する際には、耳あかを参考にすることもあります。耳あかが湿っていると、わきがの可能性が大きいからです」と説明する。

 なぜ、わきがと耳あかに関係があるのだろうか。その答えは汗腺(かんせん)にある。わきがは、汗に含まれる脂肪酸が皮膚の細菌に分解されて臭いを発する。この脂肪酸を出す汗腺は脇と耳の中に多い。耳あかが湿っているのならこの汗腺が多い体質と考えられ、脇からも臭いのもとである脂肪酸が大量に分泌されていると考えられるのだ。

 受診者の中には実際にはわきがではないのに、「自分はわきがだ」と思い込んでいる人もいる。こうした人はガーゼテストで臭いがなく、耳あかを調べても乾いているという。

 臭いが強い患者には、脇の皮膚を切り取って、汗腺をなくす手術を受けられる。手術の種類によっては保険が使えるものもある。脇にマイクロ波を当てて汗腺の機能を失わせる外科的治療もあるが、こちらは保険が使えない自由診療という。

 前述の女性患者は症状が軽かったので、塩化アルミニウム入りの塗り薬(制汗剤)が処方された。1日1回、脇に塗ると、汗腺にふたをして汗を抑える作用があると考えられている。こちらも自由診療だ。塩化アルミニウム入りの制汗剤やデオドラント剤は市販品もあるので、ドラッグストアなどで購入して試してみるのも一つの手段だ。

遺伝子が関係

 牛上助教は「わきがは、ABCC11という遺伝子が関係することも分かってきました」と話す。臭いの原因物質を出す汗腺が多いか少ないかは、遺伝によって決まるのだ。家族にわきがの人がいるのなら、注意した方がいいだろう。

 汗腺は思春期から20代にかけて発達し、その後は機能が衰えていくため、わきがに悩むのは若者が多い。男女別では、男性の方が汗腺の数が多く、臭いも強い傾向にあるが、実際に受診する患者は女性が多い。女性の方が臭いに敏感で、治療に前向きだと言えそうだ。特に、この女性患者のように薄着になる夏にかけて臭いに気づいて受診する人が増えていく。

 わきがは体質の問題であるが、対人関係に影響が出てしまうこともある。牛上助教は「わきがには効果的な治療法があります。気になる人は医療機関で相談してください」と呼び掛けている。



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