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第69部・お肌を守る

(2263)床ずれ マットレスで体の圧力分散 介護サービスの相談を
北國新聞(朝刊)2018年07月29日付

床ずれの予防に有効な体圧分散マットレス。介護保険を利用してレンタルできる=金沢市の金沢福祉用具情報プラザ
床ずれ(褥瘡(じょくそう))は自分で寝返りをうてない人が、体の一部に持続的に圧力がかかって皮膚がダメージを受け、血行が悪くなって起きる。病院や高齢者施設でもなることがあるので、自宅で介護している人も予防策を知って実践しよう。

 床ずれは布団と接する肩甲骨やお尻、かかとに強い圧力が掛かることによりできる。初期は圧力を受けた部分が赤くなり、その後、水ぶくれや紫斑ができる。症状が進むと徐々に黒ずみ、皮膚が壊死(えし)する。異臭がすることもあるし、細菌に感染すると命を脅かすケースもある。

体の向き変え予防

 金沢医科大病院皮膚科の藤井俊樹講師は「慢性期の病院や高齢者施設では以前より減っているものの、患者や入所者の1〜2%ほどは床ずれになっていると言われています」と説明する。

 治療では、感染を抑えたり、皮膚の再生を促す薬を使ったりして改善する。傷を覆う創傷被覆材も効果的だ。しかし、重度になると回復するまで長期間かかるので、藤井講師は「予防に力を入れることが大切です」と強調する。

 予防するには、2時間ごとに体の向きを変え、体の同じ部位に圧力が掛かり続けないようにすることが必要だ。だが、実際には頻繁に世話をするのは難しい家庭もあるだろうし、介護する人も高齢者なら体力的にも厳しい。

 藤井講師は1点にかかる圧力を小さくする体圧分散マットレスを勧める。この上で寝ると体が適度に沈み込んで、接地面が背面の一部から全体に広がる。これで圧力が分散されて小さくなる。藤井講師は「体位変換は2倍の4時間ごとでよくなります」と話す。介護する人は負担が減り、される人も床ずれになりにくいメリットがある。マットレスは介護される人の状態に合わせて選択するのがよい。

 体圧分散マットレスは登場してから10年以上たち、多くの病院や施設で導入されている。自宅介護で使用する場合もレンタルに介護保険を使えるので経済的な負担も軽くなる。しかし、初めて自宅介護をする家庭では、体圧分散マットレスのような介護に関する情報を得にくいことが課題だ。

 藤井講師は「まず、よく顔を合わせる介護や看護の専門職に相談してください」と呼び掛ける。介護される人の状態によって、受けられるサービス内容や時間が異なるので、身近なケアマネジャーや施設の職員らに尋ねることが効率的に情報を得る手段という。いなければ、病院の相談室や自治体の担当課に相談すればよい。

 専門職に相談できる環境は、自宅介護の場合は特に大切だ。仮に軽い床ずれができた場合、相談すれば治療など適切な対応を教えてもらえるが、相談相手がいなければ悪化するまで放置することになりがちという。

栄養不足にも注意

 床ずれは栄養不足になると傷ができやすく、治りにくくなるので、必要なタンパク質や亜鉛、ビタミンなどを補給することが大切だ。病院では床ずれ予防に管理栄養士も含めたチームで当たることが多い。こうした情報も懇意にする専門職から折々に教えてもらおう。

 自宅介護を行う際は、気軽に相談できる人を見つけておくことが、床ずれなどの問題の解決に役立つはずだ。



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