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第70部・昔の常識、今の非常識

(2281)歯磨き 「一休み」と寝起きが肝心 夜は丁寧に時間掛けて
北國新聞(朝刊)2018年09月30日付

正しい歯ブラシの使い方を説明する加藤講師=金大附属病院
 食事の後に歯磨きを欠かさないのは今も昔も常識だ。一方でそのタイミングはどうだろうか。「食べたらすぐに歯を磨かないとだめだ」と教えられた人が多いのではないだろうか。

 「食べた直後に慌てて磨く必要はありません。一休みした後、食事から30分以内に磨くのがいいでしょう」。金大附属病院歯科口腔外科の加藤広禄講師は話す。鍵になるのは唾液だ。

唾液で再石灰化

 唾液には、雑菌の繁殖を抑える力がある。食事の際、口を動かすと、唾液腺から唾液がどんどん出てくる。食事が終わってもしばらく唾液は出続ける。そしてこの唾液には歯の表面を元に戻そうとする「再石灰化」を促す役割を持つ。そのため、慌てて歯磨きをする必要はないのだ。

 ただし、注意がいる。唾液が出にくい病気にかかっている人や、年齢を重ねて唾液腺の機能が弱くなっている人は、食事の直後に歯を磨いた方がよい。また、子どもの場合には「食べたら磨く」をしっかり習慣付けるためにも、食後に歯磨きを促すことは必要だ。

 歯磨きといえば、「磨く前に歯ブラシをぬらさない方がよい」「歯磨き粉は必要ない」との指摘がある。確かに歯ブラシをぬらさなければ唾液を薄めず、歯磨き粉を使わなければ磨いた気分になるのを防ぐことが期待できるかもしれない。

 だが、加藤講師は「むしろ、丁寧なブラッシングと、朝起きた際の軽い歯磨き、寝る前の時間を掛けた歯磨きが大切になる」と強調する。

 起きた後の歯磨きは、唾液と雑菌に関係する。睡眠状態では基本的に唾液が出にくく、雑菌が繁殖しやすくなる。「この状態で朝食をとると、準備万端の菌にわざわざエサを放り込むのと同じ。軽いブラッシングをすることで、それを防ぐことができる」と加藤講師は説明する。

 寝る前の念入りな歯磨きも、目的は同じ。睡眠時に雑菌のエサになるプラークを取っておき、菌の繁殖を抑えるのが狙いだ。

 では、丁寧な歯磨きとはどういうものだろうか。

 まず、歯ブラシは握りしめるのではなく、鉛筆やボールペンを持つように軽く握る。歯とともに歯茎にもブラシを当てるようにし、小刻みに動かす。毛先を使い、一本一本磨くことを意識するのが大切だ。さらに、歯ブラシではどうしても磨けない歯の間を清潔にすることも欠かせない。糸式ようじや、歯間ブラシを合わせて使うのが良い。

楽しみながら習慣化

 特に夜の歯磨きは丁寧に取り組むと歯の健康維持につながる。とはいえ、洗面所で直立不動になって磨くのはつらい。冬場は特に寒さに耐えられず、適当に仕上げては歯磨きの意味がなくなる。加藤講師は「手鏡で磨けているのかを確認しながらであれば、リビングに座ってテレビを楽しんだり、家族と談笑したりしながらの歯磨きがおすすめ。そうすればつらくないし、習慣化しやすい」と助言する。

 「一緒に歯を磨こう」。あいさつ代わりに家族同士、同僚同士で声を掛け合うのが歯を守る。



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