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第71部・やってみよう「眠活」

(2296)温度 落差つくり眠気引き出す 着込みすぎには注意
北國新聞(朝刊)2018年11月24日付

敷布団の上に毛布を引き、その上から掛布団を使うと寝返りが打ちやすく適温が保てる
 ぐっすりとした睡眠を引き出す「眠活」には、スマートフォンやパソコンの強い光に警戒が必要と紹介した。眠りやすい環境をつくるには、室温や体温の管理も欠かせない。体温の場合、就寝前に落差を利用すると眠気を引き出すことができる。

 金沢市内に住む60代の女性は冷え性が悩みのたねの一つだ。就寝時にも「手足が寒くては眠れない」とばかりにパジャマの上にセーターやカーディガンを羽織り、靴下をはき、布団や毛布に加えて電気毛布も使用する。

 さらにエアコンをフル稼働させて寝室の温度も高めに設定する。しかし、やっぱり寝付きはよくない。これから本格的な冬が始まるが、「もっと温かくしないと眠れないのでは。どうしたらいいのだろう」と考えると、ますます眠れなくなりそうで、いっそう不安になる。

 「体温が下がると、人間は眠気が引き出される。眠る前に、この落差をうまく引き出せれば、寝付きがよくなる」。こう話すのは、雨晴クリニック(高岡市)副院長の坪田聡医師だ。

深部体温が鍵

 体の中心部の温度は「深部体温」と呼ばれる。夜のはじめに最も高く、眠る前から徐々に下がり始め、起床の直前が最も低くなる傾向にある。この深部体温をいったん上げて、その後、下がるようにすれば、グッと眠りが深くなるのだ。

 落差をつくるのに最適なのが、お風呂だ。寝床に入る1〜2時間前に、ぬるめのお湯に入っておく。上がってから汗が引くころになると、徐々に眠気に襲われている。特に冷え性の人も、手足の血管が開くことで血行がよくなることも期待できる。

 このほかにも軽めの運動をしておくのもよい。自宅の周辺を30分程度歩いてから、一休みすると、深部体温の落差を引き出すことができる。ただし、「落差を引き出そうと、冷え切った寝室に入ると、風邪をひいてしまう。寝室や寝床の温度も重要になる」と坪田医師は話す。

 冬場であれば、寝室の温度は16〜20度、寝床の温度は体温よりやや低い状態になるのが望ましい。坪田医師によると敷布団の上に毛布を敷いて体を寝かせ、その上に掛け布団を使うと動きやすく、適温を保つことができる。寒いときには、電気毛布や湯たんぽも有効策となるが、深部体温のように少しずつ温度が下がっていく特性から、坪田医師は湯たんぽを進める。

夏場も注意

 ちなみに夏場の室温は26度ぐらいが適温になる。これ以上高いと、深部体温が程よく下がらず、快眠を引き出すことができない上に熱中症のリスクがある。

 寝床で肝心なのは、動きやすさだ。前述の女性のように、着込みすぎてしまったり、毛布を使い過ぎたりしてしまうと、寝返りが打ちにくくなる。人間は、床擦れや節々の痛みを防ごうと、一晩に10〜30回の寝返りを打つとされる。これを阻害してしまうと、眠りが浅くなってしまう。

 「明かりを暗くすることはもちろん、温度も眠りの味方につけてほしい」と坪田医師。ちょっとした工夫から始められる「眠活」を生活に取り入れたい。



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