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第71部・やってみよう「眠活」

(2315)睡眠衛生 寝る前の「刺激」避けて 「これだけやれば」ない
北國新聞(朝刊)2019年01月27日付

睡眠衛生を気遣うことで快眠に近づくことができる
 質の良い眠りを引き出すための基本要素を「睡眠衛生」と呼ぶ。欠かせないのは、安眠を妨げてしまう「刺激」をできるだけ遠ざけるか、取り除くことだ。不眠ではない人も取り入れれば、睡眠と生活習慣の好循環が生まれる。

 金大医学類臨床教授で金沢市立病院呼吸器内科長の中積泰人医師は「眠りに影響する嗜好(しこう)品の摂取を望ましくない時間に避けることが大切」と説明する。

酒、たばこ、カフェイン

 気を付けたい嗜好品の代表格は酒、たばこ、カフェインだ。

 アルコールは寝付きこそ良くするが、眠りを浅くする。利尿作用もあるため、睡眠中にトイレに行きたくなってしまうので、寝酒、深酒は控えたい。たばこに含まれるニコチンには覚醒作用がある。中積医師は「不眠かどうかに関わらず、喫煙はやめるべき。やめられない人でも、就寝の1〜2時間前には喫煙しないようにしたい」とする。

 カフェインもニコチン同様、脳を覚醒させてしまう。コーヒーや紅茶、清涼飲料水に加え、チョコレートにも含まれている。カフェインの効果は摂取後4、5時間は続くので、寝付きが悪い人は、夕方から控えたい。

 嗜好品以外で注意したいのは、光である。強い光は、脳に刺激を与え、眠りを促す体内物質「メラトニン」を抑制してしまう。テレビやパソコンに加え、中積医師は「就寝前にスーパーやコンビニ、パチンコ店などを訪れるのは良くない」と指摘する。

 ここまでは快眠のために「しない方がいいこと」を紹介してきたが、積極的に取り入れた方が良い習慣もある。まずは決まった時刻に三食を取ること。特に朝食は必ず取って、体の目覚めを促す。眠る直前に食事を取る習慣の人ならば、あらかじめ夕方にも少し食べておき、寝る前は食べないか、量を少なめにしたい。

 寝付きの悪い人は日中、積極的に歩いたり、階段を使ったりする運動がお薦めだ。夕方の段階でウオーキングをしたり、眠る前にぬるめのお風呂に入ったりして体温を上げると眠気が引き出される。

起床時刻を守る

 心理面で気を付けたいのは、早く寝ようと思いすぎると、かえって眠れなくなる点だ。普段の就寝時刻の2〜4時間前は、寝ようと思っても寝付きにくい。例えば、毎日午後11時ぐらいに寝る人であれば、8時に眠るのは難しい。就寝と起床のメリハリを意識し、寝室に入るのは、眠気を感じてからが良い。中積医師は「起床時刻を必ず守ること、そして目覚めたら必ず日光を浴びたい」と強調する。

 ただし、これらの睡眠衛生を保っても、やはり眠れないことはある。「睡眠時無呼吸症候群(SAS)」や「むずむず脚症候群」、うつ病など、明確に不眠に関わる悩みがある場合には、それぞれの治療を並行して受けたい。

 中積医師は「『これだけやれば、必ず良く眠れる』という方法は、ない。複合的な取り組みが良い睡眠につながる」と語る。快眠のための近道はないが、「眠活」を通じて、少しでも快適な生活を目指したい。(第71部・おわり)



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